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第二回:糖尿病・肥満治療薬「オゼンピック®」「マンジャロ®」「ゼップバウンド®」が心不全に効果?
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出典:JAMA(米国医師会誌)
Semaglutide and Tirzepatide in Patients With Heart Failure With Preserved Ejection Fraction

こんにちは、戸塚クリニック院長の村松賢一です。
この「院長ブログ」シリーズでは、医学研究や話題の医療ニュースを患者さんにわかりやすくお伝えしています。
第二回のテーマは、糖尿病・肥満治療薬が「心不全」にも役立つかもしれないという研究成果です。

第二回:糖尿病・肥満治療薬「オゼンピック®」「マンジャロ®」「ゼップバウンド®」が心不全に効果?

心不全(HFpEF)とは?

心不全にはいくつかのタイプがあります。その中で「駆出率保持型心不全(HFpEF)」は、心臓が血液を送り出す力は保たれているのに、拡張して血液を受け入れる力が弱まっている状態を指します。
高齢の方や肥満・糖尿病・高血圧を持つ方に多く、息切れ・むくみ・疲れやすさなどが症状として現れます。

注目の薬剤

今回研究されたのは次の薬です:

  • セマグルチド
    • 商品名:オゼンピック®(糖尿病治療薬)、ウゴービ®(肥満治療薬)
  • ティルゼパチド
    • 商品名:マンジャロ®(糖尿病治療薬)、ゼップバウンド®(肥満治療薬)

どちらも注射薬で、血糖値を下げる効果に加え、体重減少効果が強く注目されています。

研究の結果

  • セマグルチド使用群 → 心不全による入院や死亡リスクが約42%減少
  • ティルゼパチド使用群 → さらに大きく約58%減少

体重や血糖の変化が心臓への負担軽減につながり、予後を良くする可能性が示されました。

今後の展望

  • これらの薬は現在、糖尿病や肥満の治療薬として承認され、臨床現場で広く使われています。
  • 心不全治療薬としての正式な位置づけには、さらなる研究とガイドラインでの評価が必要です。
  • とはいえ、この成果は「心不全治療の新しい可能性」を示す重要な一歩です。

まとめ

  • オゼンピック®/ウゴービ®(セマグルチド)
  • マンジャロ®/ゼップバウンド®(ティルゼパチド)

これらの薬は糖尿病・肥満の治療薬ですが、心不全(HFpEF)の入院や死亡リスクを減らす可能性が報告されました。
まだ研究段階ですが、将来の心不全治療の選択肢として期待されています。

院長より

戸塚クリニックでは、糖尿病・肥満・高血圧といった生活習慣病の管理を通じて、心臓病や心不全の予防に力を入れています。
「新しい薬のことが気になる」「自分も対象になるのか知りたい」という方は、ぜひ診察の際にご相談ください。

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