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再び注目のGLP-1薬 ― 「飲むタイプ」の新しい選択肢
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📖 参考論文|NEJM:ATTAIN-1試験(Orforglipron)

🌟 院長ブログ:再び注目のGLP-1薬 ― 「飲むタイプ」の新しい選択肢

 

 

 

✨ イントロ

 

 

「やせる注射」として話題のGLP-1受容体作動薬。糖尿病や肥満症の治療に大きな効果を示し、世界中で注目を集めています。

一方で、日本では使える薬剤が限られており、保険適用にも厳しい条件があります。

今回は、新しく報告された“飲むタイプ”のGLP-1薬についてご紹介します。

 


 

 

🆕 新薬「オルフォグリプロン」の登場

 

 

2025年9月、医学誌 New England Journal of Medicine に発表されたATTAIN-1試験(第3相、多国籍3,127例)では、**経口GLP-1薬「オルフォグリプロン(Orforglipron)」**の有効性が報告されました。

 

📌 主な結果

 

  • 72週間で平均7.5〜11.2%の体重減少

  • 最高用量では半数以上が10%以上の減量に成功

  • 血圧・中性脂肪・Non-HDLコレステロールなども有意に改善

 

 

副作用は主に吐き気・便秘・下痢などの消化器症状で、多くは軽度〜中等度でした。

 


 

 

🌍 承認状況(2025年9月17日現在)

 

 

  • 🚫 オルフォグリプロンは、まだ世界のどの国でも承認されていません。

  • 🗓️ 製薬企業は2025年内に米国・欧州・日本で承認申請を行う予定としています。

  • 📰 一部報道では「年内承認の可能性」にも触れていますが、現時点で承認実績はありません。

 

 


 

 

🇯🇵 日本で使える薬との違い

 

 

現在、日本で肥満症に対して承認されているのは:

 

  • 💉 ウゴービ(セマグルチド)

  • 💉 ゼップバウンド(チルゼパチド)

 

 

いずれも注射薬であり、BMIや合併症の有無など厳格な条件を満たした場合に限り保険適用となります。

実際に利用できるのは限られた施設にとどまり、広く普及しているわけではありません。

 


 

 

❓ Q&A:よくある質問

 

 

Q1. 🍽️ 飲むだけでやせられるの?

A. 試験では平均7.5〜11.2%の体重減少が確認されました。ただし薬だけではなく、食事や運動との併用が前提です。

 

Q2. 🇯🇵 日本ですぐ使えますか?

A. いいえ、まだ承認されていません。申請は予定されていますが、実際に使えるのは今後の審査次第です。

 

Q3. 💉 ウゴービやゼップバウンドとの違いは?

A. ウゴービ・ゼップバウンドは注射薬で、日本では厳しい条件を満たすと保険適用になります。オルフォグリプロンは飲み薬ですが、現時点では未承認です。

 

Q4. 🤢 副作用は?

A. 主に消化器症状(吐き気・下痢・便秘)が中心で、多くは軽度〜中等度でした。

 

Q5. ❤️ 心血管リスクも改善しますか?

A. 血圧・脂質・炎症マーカーなどが改善し、将来的に心血管リスク低下に寄与する可能性があります。

 


 

 

🩺 院長から

 

 

GLP-1受容体作動薬は、糖尿病や肥満治療に新しい可能性をもたらす薬として、世界中で研究が進んでいます。

日本では「ウゴービ」や「ゼップバウンド」がすでに承認されていますが、厳しい条件を満たした場合に限られ、実際に使える場所はごく限られています。

 

当院ではこれらのお薬を導入していませんが、海外の臨床試験や国際的な学会の情報に目を配りながら、日々の診療にあたっています。

 

とはいえ、肥満治療の基本は「消費カロリーが摂取カロリーを上回ること」です。

そのため当院では、カロリー密度に注目し、カロリー摂取をひかえつつ満腹感を得られやすい食生活を推奨しています。

 


 

 

🥗 カロリー密度とは?

 

 

「カロリー密度」とは、同じ量の食べ物にどれくらいのカロリーが含まれているかを示す考え方です。

 

  • 🍩 カロリー密度が高い食品:揚げ物・菓子・脂身の多い肉 → 少量でもカロリーが高い

  • 🥦 カロリー密度が低い食品:野菜・きのこ・海藻・果物・スープ → たくさん食べてもカロリーが低い

 

 

👉 カロリー密度の低い食品を中心にすると、無理なくカロリーを抑えつつ、満腹感を得やすくなります。

 


 

🌱 新しい薬の情報も踏まえつつ、まずは日々の生活習慣を土台にすることが大切です。ご不安やご質問があれば、ぜひ受診の際に遠慮なくお尋ねください。

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