2026/03/17
【横浜・戸塚駅西口 徒歩10分/駐車場あり】
内科・循環器内科・糖尿病内分泌内科|戸塚クリニック
(院長:村松 賢一)
当院は「内科のかかりつけ」として、
高血圧・糖尿病などの生活習慣病や体調不良、
甲状腺を含む内分泌のご相談まで幅広く対応しています。
予約優先制ですが、予約なしでも受診可能です。
(予約をおすすめする理由は待ち時間を短くするためです。
混雑時はお待ちいただく場合がありますが、症状に合わせて柔軟に対応します)
症状が気になる方は、ご都合のよいタイミングでお越しください。
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【2026年4月から変わります】
横浜市の肺炎球菌ワクチン定期接種
何が変わる?院長が解説
横浜市の定期接種ワクチンが切り替わります。変更の背景・新旧ワクチンの違い・費用・ニューモバックス接種済みの方の選択肢まで丁寧にお伝えします。

- 📅
2026年4月1日から、横浜市の定期接種ワクチンがニューモバックス(PPSV23)→ プレベナー20®(PCV20)に切り替わる。自己負担は3,000円→5,000円(予定・横浜市)。 ※全国的な制度変更(予防接種法に基づく定期接種ワクチン見直し)により横浜市でも適用。
- 🎯
横浜市での定期接種対象は65歳(誕生日〜翌誕生日前日)の横浜市在住者のみ。定期接種は生涯1回限り。 ※経過措置(70・75・80歳…)は2024年3月に終了。他の自治体の費用・制度は各市区町村へご確認ください。
- 💉
プレベナー20®(PCV20)を接種した方は、追加接種は原則不要。 結合型ワクチンは免疫記憶が形成されるため、1回で長期的な保護が期待できる。なお、任意接種(全額自費)の選択肢としてキャップバックス®(PCV21)というワクチンもあります(詳細は本文で解説)。
- 🔄
ニューモバックスのみ接種歴がある方へ:医学的にはプレベナー20®(または任意接種のキャップバックス®)への切り替えが推奨される場合がありますが、定期接種(公費)の対象外です。
前回接種から1年以上空けていれば接種が推奨されます。ただし横浜市の定期接種(公費助成)の対象外のため、全額自費での接種となります。 ※自費・定期問わずニューモバックス接種歴があれば定期接種の対象外(予防接種法上の要件)。2025年9月改訂の専門家指針(第7版)でニューモバックスの再接種自体も「原則として選択肢としない」に変更。詳細は本文の「ニューモバックスを打った方は今後どうする?」をご覧ください。 - ⚠️
心疾患・糖尿病・COPD・慢性腎臓病・肝疾患・免疫低下のある方は重症化リスクが高く、接種の恩恵が大きい。持病をお持ちの65歳未満の方も任意接種として選択肢あり。
- 2026年4月から横浜市の定期接種ワクチンが何に変わるのか
- 新旧ワクチン(PPSV23・PCV20)の仕組みの違い
- 費用・対象者・接種回数はどう変わるのか
- 「以前にニューモバックスを打った方」は今後どうすればいいか
- キャップバックス®(PCV21)とは何か・プレベナー20®との違い
- 専門家指針(第7版)改訂の重要ポイント
- 心疾患・糖尿病・COPD患者さんが特に注目すべき点
⚠️ まず大切なお知らせ:2026年4月から変わります
💉 横浜市の定期接種ワクチンが切り替わります
全国的な制度変更(国の予防接種法に基づく定期接種ワクチンの見直し)により、2026年(令和8年)4月1日より、横浜市の成人用肺炎球菌定期接種ワクチンが
23価多糖体ワクチン(PPSV23・ニューモバックスNP)から
20価結合型ワクチン(PCV20・プレベナー20®)へ変わります。
令和8年3月31日(火曜日)までは、横浜市の定期接種は従来どおりPPSV23(ニューモバックスNP)での接種となります。自己負担額は3,000円です。
4月1日以降は横浜市の定期接種ワクチンがPCV20(プレベナー20®)に切り替わり、自己負担額は5,000円(予定・横浜市発表、2026年3月時点)となります。
成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種は生涯1回のみです。2回目以降は全額自己負担の任意接種となります。
過去に自費(任意接種)も含めてPPSV23を接種済みの方は定期接種の対象外です。接種歴が不明な場合はご相談ください。
👤 横浜市での対象者は?(2026年度以降)
横浜市の定期接種(令和8年度以降)の対象は以下のとおりです。
- ✅
接種日現在で65歳の方(65歳の誕生日から66歳の誕生日前日まで)
誕生日の2〜3週間前に予診票が個別通知されます。 - ✅
60歳以上65歳未満の方で、心臓・腎臓・呼吸器機能またはHIVによる免疫機能に1級相当の障害がある方
(60歳の誕生日〜65歳の誕生日前日まで)
65歳・70歳・75歳…といった5歳刻みで対象を広げていた「経過措置」は2024年3月31日に終了しました。令和6年4月1日以降、横浜市では66歳以上の方への定期接種は原則実施されません(長期療養の特例を除く)。
💴 横浜市での接種費用は変わる?
上記は横浜市の定期接種における自己負担額です。非課税世帯・生活保護受給者・中国残留邦人等への費用免除制度は引き続き設けられる見込みです。詳細は横浜市または当院へご確認ください。他の自治体では費用・制度が異なる場合があります。
🔍 PPSV23・PCV20・PCV21(キャップバックス®)、何が違う?
3種類のワクチンはいずれも「肺炎球菌ワクチン」ですが、作り方・対象血清型・免疫の仕組みが異なります。横浜市の定期接種はPCV20のみですが、任意接種の選択肢としてPCV21(キャップバックス®)があります。
| 比較項目 | PPSV23 (旧・〜3/31) |
PCV20 (新・4/1〜) |
PCV21 (参考・任意) |
|---|---|---|---|
| 製品名 | ニューモバックスNP | プレベナー20® | キャップバックス® |
| ワクチンの種類 | 多糖体ワクチン (PPSV) |
結合型ワクチン (PCV) |
結合型ワクチン (PCV) |
| 対応血清型数 | 23種類 | 20種類 | 21種類 (成人特化・PCV20と 血清型構成が一部異なる) |
| 免疫の仕組み | T細胞非依存性 (即時抗体産生) |
T細胞依存性 (記憶B細胞も形成) |
T細胞依存性 (記憶B細胞も形成) |
| 免疫記憶の形成 | 形成されにくい | 形成される (長期免疫が期待できる) |
形成される (長期免疫が期待できる) |
| 追加接種の要否 | 原則として再接種は選択肢としない 第6版まで「5年以上あければ再接種可能」とされていましたが、2025年9月の第7版改訂でその推奨は削除されました。 |
原則不要 (1回で長期免疫) |
原則不要 (1回で長期免疫) |
| 横浜市定期接種 自己負担 |
3,000円 (〜3/31) |
5,000円(予定) (4/1〜、横浜市2026年3月時点) |
定期接種対象外 (任意接種のみ・全額自費) |

肺炎球菌の莢膜多糖体だけを使用。T細胞を介さずB細胞に直接働きかけるため、免疫記憶(メモリーB細胞)が形成されにくい特性があります。高齢者・免疫低下のある方では応答が得られにくいことも。
莢膜多糖体をタンパク質(担体タンパク)に「結合(コンジュゲート)」させることでT細胞依存性の免疫反応を誘導。記憶B細胞が形成されるため長期的な免疫が持続しやすくなります。
💬 院長コメント|戸塚クリニック 村松 賢一(日本内科学会総合内科専門医・循環器専門医)
「PCV20はなぜ20種類なのにPPSV23(23種類)よりも高い有効性が期待されるのか」とよく聞かれます。ワクチンの評価は「カバーする型の数」だけではありません。結合型の最大の利点は「免疫の記憶が残る」こと。特に高齢者・心疾患・糖尿病・COPD・慢性腎臓病のある方では、多糖体ワクチンでは十分な免疫応答が得られにくいことがあります。PCV20への切り替えは、単なるリニューアルではなく、免疫の質・持続性を重視した予防へのシフトと考えています。
🔄 すでにニューモバックスを打った方は、今後どうする?
「以前にニューモバックス(PPSV23)を打った。5年ごとにまた打つのか?今後はどうすればよいか?」という質問を多くいただきます。医学的な推奨と、公的制度(定期接種)の対象要件は別の話です。以下で整理します。
ニューモバックス(PPSV23)の接種歴がある方は、横浜市の定期接種(プレベナー20®)の対象外となります。これは、接種が「自費(任意接種)」だったか「定期接種(公費助成)」だったかを問いません。
根拠:予防接種法に基づく定期接種の対象要件として「過去に23価肺炎球菌ワクチン(PPSV23)を接種していないこと」が定められているためです(自費・定期問わず)。
定期接種の対象から除外されていても、医学的にはプレベナー20®またはキャップバックス®の接種が推奨されます。条件は以下のとおりです。
この条件を満たす場合、専門家指針(第7版)では接種が推奨されています。免疫記憶が形成されないPPSV23のみでは長期的な保護が不十分であり、結合型ワクチン(PCV20・PCV21)に切り替えることで、より質の高い・持続的な免疫が期待できます。
ニューモバックスのみ打った方で1年以上経過+PCV未接種なら、プレベナー・キャップバックスの接種が推奨されます(専門家指針 第7版)。
PPSV23接種歴がある場合、定期接種の対象外のため公的補助(自己負担5,000円)は受けられません。接種自体は可能ですが全額自費となります。
つまり「打つことを勧められている」と「公費で打てる」は別の話です。医学的に必要性があっても、制度上は自費での接種になります。当院では接種歴の確認と費用のご案内も含めて丁寧にサポートします。

第6版(〜2025年8月)まで認められていた「PPSV23を5年以上あければ再接種可能」という推奨は、2025年9月の第7版改訂で削除され、「PPSV23再接種を原則として選択肢としない」と明記されました。
根拠:高齢者においてPCV20・PCV21が利用可能になったことで、免疫記憶を形成しない多糖体ワクチン(PPSV23)を繰り返す医学的意義が薄れたと判断されたためです(日本呼吸器学会・日本感染症学会・日本ワクチン学会 合同委員会)。
PPSV23接種後すぐにPCV20・PCV21を打っても、PPSV23による免疫反応が先行しているため、続けてPCVを接種しても十分なブースター効果が得られにくいことが知られています。このため専門家指針(第7版)では前回接種から1年以上の間隔を空けることが推奨されています。接種時期が不明な方も、当院でお調べします。
💬 院長コメント
「以前ニューモバックスを打ったので、もう打たなくていい」と思っている方が多いのですが、それは少し違います。医学的には、ニューモバックスのみで終わっている方には、プレベナー20®またはキャップバックス®への切り替えが推奨されています。ただし、これは公費助成の定期接種ではなく全額自費での接種になります。「自分は対象かどうか」「いくらかかるか」を含めて、当院でご相談いただければと思います。
⚠️ 特にご注意いただきたい方

以下の疾患・状態をお持ちの方は、肺炎球菌感染症による重症化リスクが高く、ワクチン接種の恩恵が大きいと考えられています。
- 🫀
心疾患(心不全・弁膜症・虚血性心疾患など)
海外の心血管疾患ガイドラインでも、心不全・虚血性心疾患患者への肺炎球菌ワクチン接種の重要性が位置づけられています。横浜市戸塚区の当院では循環器内科として、この点を日常診療でもお伝えしています。 - 🩸
糖尿病
血糖コントロールが不良の場合、感染症への抵抗力が低下しています。インフルエンザと並ぶ重要な予防接種です。 - 🫁
慢性肺疾患(COPD・喘息など)
GOLDガイドライン(慢性閉塞性肺疾患のグローバル基準)でも、COPD患者さんへの肺炎球菌ワクチン接種の重要性が記載されています。 - 🔬
慢性肝疾患・腎疾患・脾臓摘出後
免疫応答が低下しているため、結合型ワクチンの方がより良好な免疫誘導が期待されます。 - 💊
免疫抑制薬・ステロイド使用中の方
T細胞非依存性のPPSV23では十分な免疫応答が得られにくいことがあります。PCV20はT細胞依存性のため、こうした方でもより良好な免疫応答が期待されます。
❓ よくある質問(FAQ)
📝 まとめ
① 2026年4月1日から横浜市の定期接種ワクチンがPPSV23→PCV20に切り替わります(全国的な制度変更に基づく)
② 横浜市での対象は「接種日現在65歳の方」(定期接種は生涯1回・横浜市在住者)
③ PCV20・PCV21は結合型ワクチンで免疫記憶が形成され、追加接種は原則不要
④ 横浜市での自己負担額は3,000円(PPSV23・〜3/31)→ 5,000円(PCV20・予定、横浜市2026年3月時点)
⑤ 心疾患・糖尿病・COPD・慢性腎臓病・肝疾患の方は積極的な接種を検討ください
⑥ キャップバックス®(PCV21)はプレベナー20®とは血清型構成が一部異なる成人特化型の21価結合型ワクチン(2025年10月国内発売)。横浜市定期接種対象外・任意接種のみ
⑦ ニューモバックス接種済みの方:専門家指針(第7版)でPPSV23再接種は原則として選択肢としない→ 1年以上あければプレベナー20®またはキャップバックス®を任意接種として選択可
肺炎は高齢者の主要な死因の一つです。「ワクチンで防げる病気(VPD: Vaccine Preventable Disease)」の代表として、肺炎球菌感染症への予防は非常に重要です。特に持病をお持ちの方・65歳を迎える方は、ぜひこの機会にご検討ください。
接種歴が不明な方、以前接種したか記憶が曖昧な方も、当院でご相談いただけます。
📚 参考文献・参考資料
- 横浜市「成人用肺炎球菌ワクチン予防接種(定期接種)」(2026年3月1日更新)— 横浜市公式サイト
- 日本呼吸器学会・日本感染症学会・日本ワクチン学会 合同委員会「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第7版 2025年9月30日)」— 日本感染症学会
- キャップバックス®筋注シリンジ 電子添付文書(PMDA、2025年8月承認)— KEGG/JAPIC
- Kobayashi M, et al. Pneumococcal Vaccine for Adults Aged ≥19 Years: ACIP Recommendations, 2023. MMWR Recomm Rep. 2023;72(3):1-39. — CDC/MMWR | PubMed
- Kobayashi M, et al. Expanded Recommendations for Use of Pneumococcal Conjugate Vaccines Among Adults Aged ≥50 Years: ACIP, 2024. MMWR. 2025;74(1):1-8. — CDC/MMWR | PubMed
- Kobayashi M, et al. Use of 21-Valent Pneumococcal Conjugate Vaccine Among U.S. Adults: ACIP, 2024. MMWR. 2024;73(36):793-798. — CDC/MMWR | PubMed
- Essink B, et al. Phase 3 RCT of PCV20 in Adults ≥18 Years. Clin Infect Dis. 2022;75(3):390-398. — Oxford Academic | PubMed
- McElwee K, et al. Clinical Development of PCV20 in Adults. Hum Vaccin Immunother. 2026;22(1):2616144. — Taylor & Francis | PubMed
- Sotgiu G, et al. Recommendations on PCV20 in Adults and at-Risk Populations. Eur Respir Rev. 2025;34(178):250016. — ERS | PubMed
- Heidenreich PA, et al. 2025 ACC Expert Consensus Statement on Adult Immunizations. JACC. 2025. doi:10.1016/j.jacc.2025.07.003. — JACC
- GOLD Report: Global Strategy for Prevention, Diagnosis, and Management of COPD(現行版). — GOLD公式
- Ramos B, et al. Future Immunisation Strategies to Prevent S. pneumoniae Infections. Lancet Infect Dis. 2025;25(6):e330-e344. — The Lancet
【免責事項・ご注意】本記事は横浜市在住の方向けに、横浜市の制度情報を中心に掲載した一般的な医療情報であり、個別の診療・治療方針を示すものではありません。記載の費用・対象者・制度は横浜市のものです。他の自治体では内容が異なる場合がありますので、お住まいの自治体へご確認ください。接種の可否・適切な時期については、必ず医師とご相談ください。横浜市の制度・費用等は変更となる場合があります。詳細な情報は横浜市公式サイトまたは当院窓口でご確認ください。
