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減量の鍵は「食事」にあり! 科学的に裏付けられた、無理なく続けるための賢いアプローチ
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減量の鍵は「食事」にあり!
科学的に裏付けられた、無理なく続けるための賢いアプローチ

戸塚クリニック院長 村松賢一|公開日:2025年12月2日

みなさん、こんにちは。戸塚クリニック院長の村松賢一です。

今日は、減量を目指す患者さんから本当に多い質問、
「運動と食事、どっちが大事?」
について、最新の科学的エビデンスをもとに、できるだけ分かりやすくお話しします。

結論はシンプルです:

  • 体重を落とす主役 → 食事(カロリー制限)
  • 体重を守る・健康を守る主役 → 運動
  • 最強の組み合わせ → 食事+運動

1. 「運動すれば痩せる」は誤解です

多くの研究で、運動だけでの減量は平均2〜3kg程度にとどまることが報告されています。
人によっては、ほとんど体重が変わらないこともあります。

例:体重60kgの人が30分ジョギングした場合

  • 消費カロリー ≈ 約220kcal(=砂糖入りジュース1本程度)

もちろん体重や走るペースによって前後しますが、「運動だけで大きく痩せる」のは現実的には難しいとされています。

一方、食事の工夫で1日500〜750kcal減らすことは、条件が合えば現実的と考えられています。
ただし個人差が大きく、自己判断で極端に減らすのは危険です。
体格・活動量・持病・普段の食事内容などに応じて、医師と相談しながら調整していきましょう。


2. カロリー密度を知るだけで満足感が変わる

同じ100gでも、食品によってカロリーが全然違うという考え方が「カロリー密度」です。

ざっくり分けると、次のようになります。

低カロリー密度(たくさん食べてもOK) 高カロリー密度(少量で高カロリー)
レタス、ブロッコリー、きのこ、海藻 ナッツ、チーズ、菓子パン、揚げ物
いちご、りんご(適量)、鶏胸肉 ポテトチップス、ケーキ

低カロリー密度の食品を増やすことで、
「しっかり食べた満足感」を保ちながら、1日の総カロリーを自然に減らしやすくなると報告されています。


3. 超加工食品(UPF)を減らすだけで体が変わる可能性があります

ポテチ・菓子パン・インスタント麺・ジュースなどは、
いわゆる超加工食品(UPF:Ultra-Processed Foods)に分類されることが多い食品です。

これらの特徴として、

  • ハイパーパラタビリティ(やめられないくらいおいしく感じる味付け)になっている
  • 血糖値が急上昇しやすい食品が多く含まれている
  • 満腹感が得にくく、つい食べ過ぎてしまいやすい

そのため、肥満・糖尿病・心血管疾患などのリスクが高くなる傾向が報告されています。

とはいえ、完全にゼロにする必要はありません。
まずは、

  • 「毎日」食べているものを「週に数回」に減らしてみる
  • おやつをスナック菓子から果物や無糖ヨーグルトに一部置き換えてみる
  • 甘い飲み物を、水やお茶・無糖炭酸水に切り替えてみる

といった小さな工夫から始めることで、
体重・血糖・血圧などが改善しやすい傾向が報告されています(個人差があります)。


4. 減量の「波」は当たり前

ほとんどの人が経験する、典型的な経過があります。

  • 最初の3〜6ヶ月で体重が落ちやすい
  • その後、変化が少ない「停滞期(プラトー)」に入る
  • 2年以内に、一部体重が戻る人もいることが少なくない

これは「意志が弱いから」ではなく、
体が元の状態に戻ろうとする自然な反応が関わっていると考えられています。

いくつかの研究での減量例

いくつかの研究では、
3ヶ月で5kg以上減った人も報告されていますが、
効果には大きな個人差があり、すべての人に当てはまるわけではありません。

これらはあくまで「研究での一部の参加者の結果」であり、特定の成果をお約束するものではありません。


5. まとめ:続けられる減量が一番“強い”減量です

最後に、今回のお話をまとめます。

  • 主役は食事(カロリー制限)
  • 体重と健康を守るのは運動
  • 最強の組み合わせは「食事+運動」
  • 低カロリー密度の食品を増やす
  • 超加工食品(UPF)を少しずつ減らす
  • ゆっくりでも続けられることが最重要

無理なく続けられる変化は、ゆっくりでも確実に、
あなたの体と心を良い方向に変えていくことができます。

「短期間で◯kg落とす」ことだけを目標にするよりも、
“戻りにくい生活リズム”を少しずつ整えていくことが、長期的な成功につながると考えられています。

生活習慣や体質、日々の忙しさは一人ひとり違います。
ご自身に合ったペースと方法を、診察の中で一緒に相談しながら見つけていきましょう。

(※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、すべての方に当てはまるわけではありません。個々の症状や治療内容に応じたアドバイスは、診察にて個別に行います。)

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