横浜市戸塚区の戸塚クリニック|内科・循環器内科・糖尿病・内分泌内科・甲状腺

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「まだ糖尿病じゃない」今こそ大事――“前糖尿病の寛解”と心臓リスク(新たな研究解説)
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【横浜・戸塚駅西口 徒歩10分/駐車場あり】
内科・循環器内科・糖尿病内分泌内科|戸塚クリニック
(院長:村松 賢一)

当院は「内科のかかりつけ」として、
高血圧・糖尿病などの生活習慣病や体調不良、
甲状腺を含む内分泌のご相談まで幅広く対応しています。

予約優先制ですが、予約なしでも受診可能です。
(予約をおすすめする理由は待ち時間を短くするためです。
混雑時はお待ちいただく場合がありますが、症状に合わせて柔軟に対応します)

症状が気になる方は、ご都合のよいタイミングでお越しください。

▶ WEB予約(24時間受付)
https://wakumy.lyd.inc/clinic/hg08287

▶ クリニック案内
https://www.totsukaclinic.com

 

 

【まず結論だけ知りたい方へ|ざっくり解説】

2025年12月12日発表(Lancet Diabetes & Endocrinology)の最新研究により、「前糖尿病」の段階で血糖値を正常域に戻す(前糖尿病の寛解)ことが、以下のメリットをもたらすと報告されました。

  • 心血管死または心不全入院のリスクを、おおよそ半分(ハザード比0.4台)に低下
  • その関連が生活介入終了後も20〜30年にわたり持続する可能性

これは、「糖尿病を防ぐ」だけでなく「血糖値を正常に戻すこと自体が、心臓を守る可能性がある」という、これまでより一歩踏み込んだ予防の考え方を示すデータです。

「まだ糖尿病じゃない」今こそ大事

健康診断で「血糖値がやや高め」「HbA1cが境界域」と言われたものの、

「まだ糖尿病ではないし……」

と、そのまま様子見になっていませんか。

近年、前糖尿病の段階でも心臓や血管のリスクが静かに進行することが知られており、「糖尿病になるかどうか」だけでなく、“その前の数年間をどう過ごすか”が重要だと考えられるようになっています。

🔍 何が新しい?:世界的糖尿病予防試験の長期追跡データ解析

2025年12月12日、Lancet Diabetes & Endocrinology にオンライン公開された本研究は、以下の世界的に知られた糖尿病予防試験の20〜30年以上にわたる長期追跡データを用いました。

  • 米国の DPPOS(Diabetes Prevention Program Outcomes Study)
  • 中国の DaQingDPOS(DaQing Diabetes Prevention Outcomes Study)

これらを用いて、「前糖尿病が寛解(正常血糖)したかどうか」と、その後の心血管アウトカムとの関係をポストホック解析したものです。

✅ 結論:前糖尿病が寛解した人では、心血管イベントが少なかった

● 米国 DPPOS の結果

  • 介入1年時点で前糖尿病が寛解していた群では、心血管死または心不全入院のリスクが低下
  • ハザード比は 0.41

● 「一度でも寛解」を達成した場合

  • 追跡期間中に少なくとも一度、正常血糖に戻った人でも、心血管死・心不全入院リスクの低下と関連
  • ハザード比 0.43

● 中国 DaQingDPOS の結果

  • 約30年の追跡でも、寛解群の心血管イベントは非寛解群より少なく、ハザード比はおおむね0.4台

これらの結果は、介入が終わった後も長期にわたり差が持続していたことから、著者らは、いわゆる「レガシー効果」と呼ばれる現象を示唆しています。

⚖️ 「体重が減った」だけでは説明できない点

重要なのは、この研究が「体重減少が無意味」と言っているわけではないという点です。

関連研究を含めた解釈では、以下のことが示されています。

  • 体重減少の程度が同程度であっても
  • 前糖尿病の寛解(正常血糖)を達成した群の方が心血管アウトカムや代謝指標がより良好

つまり、体重減少“だけ”ではなく、「血糖が正常域に戻ること」そのものが、独立した指標として重要である可能性が示唆されている、という整理が原著に忠実です。

🧠 なぜ前糖尿病でも心臓リスクが問題になるのか

前糖尿病の段階でも、以下のような変化が起こり、動脈硬化や心不全の「下地」が形成されていきます。

  • インスリン抵抗性
  • 内臓脂肪の増加
  • 慢性炎症
  • 血管内皮機能障害

🩺 実臨床での目安:空腹時血糖「97 mg/dL以下」

本研究では、寛解の代理指標として空腹時血糖(FPG)にも注目しており、以下の結果が示されました。

  • 97 mg/dL以下を達成していた人で、心血管アウトカムのリスク低下と関連

これはあくまで評価の目安であり、個々の背景(年齢・体格・合併症)を踏まえた判断が必要です。

戸塚クリニックの糖尿病内科・循環器内科で大切にしていること

戸塚クリニックでは、糖尿病内科の診療と循環器内科の診療の両方に対応しています。

前糖尿病や糖尿病は、血糖の問題であると同時に、心臓・血管の病気と深く関係する状態です。そのため当院では、以下の項目を同じ視点で評価しています。

  • 血糖・HbA1c
  • 血圧
  • 脂質
  • 体重・生活習慣
  • 心血管リスク全体

生活改善でどこまで目指せるのか、薬物治療が必要かどうか、今後どこに注意していくべきかを、エビデンスに基づいて一緒に整理することを重視しています。

よくあるご質問

Q. 前糖尿病でも受診していいですか? A. はい。今回の研究では、前糖尿病の段階で正常血糖に戻ることと、その後の心血管リスク低下との関連が示唆されています。早い段階で一度評価する意義は十分にあります。
Q. 一度よくなっても、また悪くなったら意味がない? A. 本研究では、「追跡中に少なくとも一度寛解を達成した」場合でも、リスク低下と関連していました。数値の推移を踏まえ、現実的な目標を考えていくことが大切です。

まとめ

  • 2025年12月12日発表の最新研究で、前糖尿病の寛解(正常血糖)が心血管死・心不全入院リスク低下(ハザード比0.4台)と関連
  • 効果は介入終了後も20〜30年持続する可能性(いわゆるレガシー効果)
  • 体重減少だけでなく、血糖が正常域に戻ること自体が重要な指標
  • 糖尿病と心臓病は切り離せず、両方を見据えた評価が重要

「まだ糖尿病ではない」今こそ、将来の健康を左右する大切なタイミングです。
血糖値やHbA1cが気になった方は、どうぞお気軽にご相談ください。

戸塚クリニック 院長 村松 賢一

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