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糖尿病は「早く見つかってよかった」|がんの常識で考える“早期発見”の意味(前糖尿病・横浜市戸塚区)
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【横浜・戸塚駅西口 徒歩10分/駐車場あり】
内科・循環器内科・糖尿病内分泌内科|戸塚クリニック
(院長:村松 賢一)

当院は「内科のかかりつけ」として、
高血圧・糖尿病などの生活習慣病や体調不良、
甲状腺を含む内分泌のご相談まで幅広く対応しています。

予約優先制ですが、予約なしでも受診可能です。
(予約をおすすめする理由は待ち時間を短くするためです。
混雑時はお待ちいただく場合がありますが、症状に合わせて柔軟に対応します)

症状が気になる方は、ご都合のよいタイミングでお越しください。

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糖尿病 早期発見 多因子管理 横浜市戸塚区|健診指摘を前向きに整えるイメージ
アップデート記事 (元記事:2025/12/14 公開) 更新日:2026/02/08

糖尿病は「早く見つかってよかった」|がんの常識で考える“早期発見”の意味(前糖尿病・横浜市戸塚区)

健診でこう言われた方へ:

  • 「糖尿病の可能性があります」
  • 「将来、糖尿病になる可能性があります」
  • 「境界型糖尿病(前糖尿病)です」

当院で「糖尿病です」として受診される方の多くが、数年前の健診で前糖尿病(境界型)を指摘されていたことが少なくありません。
当時は無症状で「まだ大丈夫」と思いがちですが、実は“いちばん整えやすい時期”を過ぎてしまっていることもあります。
この記事が、先延ばしにしないための「整理の地図」になれば幸いです。

結論:糖尿病の「早期発見」の価値は、薬を急ぐことではなく、血糖・血圧・脂質・体重・生活をセットで整える“多因子管理”を早く始められることにあります。

※本記事は一般的な医療情報です。症状が強い/急な体調変化がある場合は早めに医療機関へご相談ください。研究結果や数値は「集団の傾向」であり、個人の結果を保証するものではありません。

がんは「早期発見・早期治療」が常識ですが、糖尿病は健診で早めに指摘されると、なぜか「薬が増える」「悪いことが確定した」と受け止められがちです。
けれど糖尿病は、放置すると時間をかけて合併症リスクが積み上がる病気です。だからこそ本来は“早く見つかるほど有利”になりやすい――ここが出発点です。

【クリックで開く】前糖尿病(境界型)とは?―「まだ大丈夫」の落とし穴

前糖尿病(境界型)は、糖尿病そのものではない一方で、将来の糖尿病や心血管リスクが上がりやすい状態を指します。
人によって弱点は違い、HbA1cが少し高い空腹時血糖が境界域食後だけ大きく上がるなど様々です。

ただし見方を変えると、前糖尿病はいちばん整えやすいタイミングです。目的は「すぐ薬」ではなく、血糖(特に食後)・血圧・脂質・体重・肝臓脂肪・運動/睡眠を含めて、将来を守る設計図を早めに作ることです。

【2026年エビデンス要旨】前糖尿病の「寛解(正常域に戻る)」は将来リスクと関連

長期追跡データを用いた解析(Lancet Diabetes & Endocrinology)では、前糖尿病の段階で血糖が正常域に戻った(=寛解)人は、その後の心血管死や心不全入院が少ないことと関連していました(ハザード比は0.4台)。
さらに、この関連が生活介入終了後も20〜30年続く可能性が示唆され、レガシー効果(metabolic memory)の考え方と整合します。

※この解析は post-hoc(事後)解析で、因果を断定するものではありません(「寛解したから必ずイベントが減る」とは言えません)。

ミニ解説①:post-hoc(事後)解析とは?

元々の試験の主要目的とは別に、後から追加の切り口でデータを解析する方法です。
「寛解したからリスクが減った」と因果を100%断定はできませんが、早期に数値を整えることの意義を考える上で、重要な示唆になります。

ミニ解説②:HR(ハザード比)0.4台はどう読む?

HRは追跡期間を通じた「イベントの起こりやすさ」の比です。
HR 0.4台は「寛解しなかった群に比べ、寛解した群でイベントが起こりにくかった」ことを意味します。

【直感的な解説】
本来なら心臓病で入院したり亡くなったりするはずだった人が10人いたとして、早期に正常域へ戻せたグループでは、それがわずか4人前後に抑えられた可能性を示しています。

ただし、これは集団の傾向で、個人の将来を保証する数字ではありません(年齢・血圧・脂質・喫煙などで変わります)。

早期発見の真の価値=「多因子管理」

糖尿病の合併症リスクは、血糖値だけで決まりません。血圧や脂質、体重などの合算で決まります。早期に見つかるほど、これらを同時に整える「設計図」が作りやすくなります。

多因子管理|血糖・血圧・脂質・体重を同時に整えるイメージ
図:血糖・血圧・脂質・体重を同時に最適化する早期介入(多因子管理)

注意:早期発見したからといって、必ず心筋梗塞や死亡が減ると断言できるわけではありません。
ただし、早期から多因子管理(血糖だけに偏らない)を始めることで、将来のリスクを下げ得る――という整理が現実的です。

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読み飛ばし防止:健診→受診→次の一手

1
健診指摘:空腹時血糖やHbA1cを確認。体格だけで安心せず全体像を見ます。
2
精密評価:必要に応じて OGTT を検討。食後の見落としを拾います。
CGM は「研究・実務の知見に基づく補助評価」として有用ですが、前糖尿病では原則自費となることが多いのが現状です。
3
設計図作成:多因子管理の優先順位を整理. 無理なく続く形を決めます。

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日本人に多い「痩せ型スパイク」のリスク

日本人は欧米人に比べ、インスリン分泌の弱さが前面に出るタイプが一定数あり、BMIが高くない(標準〜やせ型)方でも食後の血糖値だけが跳ね上がることがあります。これは空腹時採血だけでは見落とされがちです。

日本人に多い食後高血糖(痩せ型スパイク)|肥満がなくても食後スパイクが起こり得る(戸塚 糖尿病)
図:欧米型(抵抗性)と、日本人に多い「分泌力の弱さ+食後スパイク」

実務の示唆:

  • HbA1cや空腹時血糖だけでは、食後スパイクが見えにくい場合があります
  • 必要に応じて OGTT(標準的な評価)や、CGM(補助評価)を検討します
  • 「太ってないから大丈夫」は必ずしも当てはまりません

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血管が「良い状態」を覚えている:レガシー効果

早期に良好な状態を作ることで、数十年後もその恩恵が続く現象がレガシー効果(metabolic memory)です。前糖尿病の段階で「戻す」ことが、将来への大きな投資になります。

レガシー効果(メタボリックメモリー)概念図|前糖尿病の寛解が将来リスクに関係し得る
図:前糖尿病の寛解が将来のリスクを分岐させ得る(概念図)

大事な留保:レガシー効果は強力な概念ですが、すべての人に同じ大きさで起こるわけではありません。
それでも、「今日の一手が、数年後〜十数年後の差になり得る」という方向性は、行動を後押しする十分な理由になります。

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検査の使い分け(OGTT / CGM)

検査 目的・強み ポイント
HbA1c 過去1〜2ヶ月の平均評価(推移が追いやすい) 貧血などでズレることがあります
空腹時血糖 基盤となる血糖値の確認(スクリーニングの基本) 体調・睡眠不足・ストレスでブレることがあります
OGTT

(クリックでミニ解説へ)
食後高血糖(スパイク)の検出に強い 時間・手間がかかるため「目的が明確な時に」検討
CGM

(クリックでミニ解説へ)
24時間の波(食後スパイク・夜間など)を“見える化” 診断確定の標準検査ではなく、補助する目的(前糖尿病では原則自費
ミニ解説:OGTTはどんなときに役立つ?(クリックで開く)

OGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)は、空腹時がそこまで高くなくても、食後の血糖が大きく上がるタイプを拾いやすい検査です。
日本人では「肥満が目立たないのに食後スパイクが強い」ケースが一定数あるため、HbA1cや空腹時血糖だけでは判断が難しい場面で検討価値があります。

補足:糖尿病の「確定」は、状況により別日での再検証が必要になることがあります(医師が個別に判断します)。

ミニ解説:CGM(持続血糖モニタリング)とは?(前糖尿病では原則自費)(クリックで開く)

CGMは、皮下センサーで血糖の推移を連続的に記録し、日内変動や食後スパイクを可視化する方法です。
役立つ場面:「何を食べるとどれくらい上がるか」「運動・睡眠・ストレスでどう変わるか」を具体化でき、生活改善の設計に役立ちます。

重要:CGMは一般に診断確定の標準検査ではありません。基本は HbA1c / 空腹時血糖 /(必要なら)OGTT で評価し、CGMはそれを補助する目的で使います。

保険と自費:日本ではCGMの保険適用は条件が限られ前糖尿病(境界型)の方は原則として自費となります(生活改善の参考として用いる場合など)。
制度・目的・装置・状況で扱いが変わるため、具体的な費用や適用可否は診察時にご相談ください。

横浜市戸塚区で健診指摘を受けた方へ

「境界型」は、怖がるサインではなく整え始めるサインです。
当日のうちに優先順位を整理し、あなたの生活に合う「設計図」を一緒に作ります。

WEB予約はこちら アクセス・診療案内

※健診結果用紙(今回+過去分があれば)をそのままお持ちください。

よくある質問(Q&A)

Q1. 前糖尿病(境界型)でも受診していいですか?
A. はい。前糖尿病はいちばん整えやすい時期です。何がリスクで何から手をつけるべきかを整理するだけでも、先延ばしを防げます。
Q2. 痩せているのに血糖が高いのはなぜ?
A. 日本人はインスリン分泌力が欧米人より弱いため、肥満が目立たなくても食後高血糖(スパイク)が起こり得ます。必要に応じて OGTTCGM を検討します。
Q3. CGMは健診で引っかかっただけでも保険で受けられますか?
A. 保険適用は条件が限られ、前糖尿病(境界型)では原則自費です。詳しくは状況により異なるため診察時に確認します。

参考文献


※この記事は情報提供を目的としており、診断・治療の代替ではありません。症状が強い場合は早めに医療機関へご相談ください。

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