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高齢者の転倒死亡が増加 ― 薬とサプリメントの影響を考える
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高齢者の転倒死亡が増加 ― 薬とサプリメントの影響を考える

 

 

参考:New York Times (2025年9月7日)

 


 

 

Q&Aで理解する「高齢者の転倒リスク」

 

 

 

Q1. 高齢者の転倒による死亡が増えているのは事実ですか?

 

 

はい。米国の疫学調査によれば、過去30年間で高齢者の転倒に関連する死亡率は大きく上昇しています。日本でも同様に、転倒が原因で骨折や寝たきりに至るケースが増え、健康寿命に大きな影響を及ぼしています。

 


 

 

Q2. 転倒の要因には何がありますか?

 

 

主な要因は以下の通りです。

 

  • 加齢による筋力低下やバランス機能の低下

  • 骨粗鬆症(骨折リスクが上がる)

  • 薬剤の副作用:眠気、ふらつき、立ちくらみ

 

 

特に薬剤による影響は、近年注目されている重要なリスク因子です。

 


 

 

Q3. どのような薬が転倒リスクを高めますか?

 

 

臨床現場でよく問題となるのは次の薬剤です。

 

  • ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬:鎮静作用によるふらつき、反応速度低下

  • 降圧薬や利尿薬:過度な血圧低下による立ちくらみ

  • 抗うつ薬や抗てんかん薬:中枢神経への作用によるバランス障害

 

 

加えて、多剤併用(ポリファーマシー)は転倒リスクをさらに増大させます。

 


 

 

Q4. サプリメントは転倒予防に有効ですか?

 

 

「関節や筋肉のサポート」をうたうサプリメントは多く存在しますが、医薬品のように転倒予防効果が科学的に十分証明されているわけではありません。

 

  • 一部の成分(グルコサミン、ビタミン類など)は関節症状の改善に寄与する可能性があります。

  • しかし、転倒リスクの低減を直接裏づけるエビデンスは限定的です。

  • サプリはあくまで補助的手段であり、基本は運動療法・薬剤管理・生活環境整備です。

 

 


 

 

Q5. 転倒を予防するために重要な取り組みは?

 

 

  • 薬剤の適正使用:処方の際には転倒リスクを考慮し、必要に応じて調整

  • 運動療法:太もも・臀部・体幹の筋力強化(スクワット、ウォーキングなど)

  • 生活環境の改善:段差解消、手すり設置、滑り止めマット

  • 骨粗鬆症対策:カルシウム・ビタミンD摂取、適切な薬物療法

 

 


 

 

戸塚クリニックからのご案内

 

 

当院では、転倒リスクを念頭に置いた薬剤管理を日常診療で徹底しています。

現在服用中のお薬について「転倒リスクが心配」と感じられる方は、遠慮なくお尋ねください。

また、他院で治療中の方でも、薬の飲み合わせやサプリメントとの併用に関するご相談をお受けしています。

 

高齢者の転倒は、予防可能な重大リスクです。気になる点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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