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🌈 LGBTとLGBTQって何?そしてオレゴンと日本、企業が示す多様性の未来
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🌈 LGBTとLGBTQって何?そしてオレゴンと日本、企業が示す多様性の未来

イントロ

みなさんは「LGBT」や「LGBTQ」という言葉を耳にしたことはありますか?
ニュースやSNSでよく見かける一方で、「違いがよくわからない」「実際に身近にいるのだろうか?」と感じる方も多いかもしれません。

私自身、ニューヨークで研修医として働いていたとき、LGBTの方々は患者さんとしても同僚としても、当たり前のように日常に存在していました。
しかし日本に戻ると、その“当たり前”がそうではないことに気づかされました。ここには文化や制度の差があり、そして「Q」という視点が関わっているのかもしれません。

この記事では、まずLGBTとLGBTQの違いを整理し、そのうえで性転換をされた先生のお話や、オレゴン州の先進的な制度、日本企業の取り組みを交えながら、「多様性をどう受け止めるか」を一緒に考えてみたいと思います。


LGBTとLGBTQとは?

まず基礎から整理してみましょう。

  • L = Lesbian(レズビアン) … 女性同性愛者

  • G = Gay(ゲイ) … 男性同性愛者

  • B = Bisexual(バイセクシュアル) … 両性愛者

  • T = Transgender(トランスジェンダー) … 性自認が出生時の性と異なる人

これが「LGBT」です。

さらに Q が加わった「LGBTQ」には2つの意味があります。

  1. Queer(クィア) … 既存の枠組みに収まらない性の在り方

  2. Questioning(クエスチョニング) … 自分の性自認や性的指向を模索している人

最近では LGBTQ+ と「+」を付け、Xジェンダーやアセクシュアルなども包含する表現が一般的になっています。


性転換をされた先生のお話

私の耳に届いた話ですが、ある先生は50代で性転換を行い、男性から女性へと名前を変えられ、そのまま勤務を続けていらっしゃるそうです。
医師としての責務を果たしながら、自分の生き方を選び直す。その勇気ある選択に、私は心から「素晴らしい」と感じました。周囲も自然に受け入れ、職場が変わらず機能していたという点も、大きな希望を与えてくれます。

ただし同時に、性転換後には現実的な課題も残ります。たとえばトイレや更衣室といった施設の利用は、周囲の理解や環境整備が不十分な場合、本人も周囲も戸惑いを抱くことがあります。社会全体が「制度」や「物理的環境」として整えていく必要があり、勇気ある選択が本当に尊重されるためには、こうした課題解決が不可欠です。


ニューヨークと日本での違い

私がニューヨークで研修医として臨床勤務をしていたとき、LGBTの方々は患者としても同僚としてもごく身近な存在でした。誰もが当たり前のように受け入れられ、日常に溶け込んでいたのです。

しかし日本に戻ってみると、その「当たり前」がそうではない。性の多様性が社会や制度の中で十分に受け入れられていない現実に直面しました。
そのときふと思ったのです。「これこそQ(Queer/Questioning)の問題なのかもしれない」と。つまり、自らの在り方を問い続ける人々が、日本ではまだ“見えにくい存在”にされているのではないか、という問いかけです。


オレゴン州に学ぶ「制度化された多様性」

私が学びの場としたオレゴン州は、尊厳死制度に加え、性別適合手術やホルモン療法を保険適応とする制度を整備しています。
これは、トランスジェンダーの人々が自らの体と心を一致させる医療を、個人の努力や高額負担に委ねるのではなく、社会の仕組みで受けられるということです。

「人間の尊厳を守る」という理念が、単なるスローガンではなく制度にまで反映されている。オレゴンはその実践例を示してくれています。


日本企業の具体例:野村不動産

こうした課題に挑むのは医療や行政だけではありません。企業もまた、多様性を制度や文化に落とし込む責任があります。
その一例として、不動産業界の野村不動産グループの取り組みは注目に値します。

  • 推進方針と経営体制
     「ダイバーシティ & インクルージョン推進方針」を策定し、経営層が責任を持って取り組みを進めています。

  • シニア・障がい者支援
     定年延長や再雇用制度を整え、障がい者雇用も推進。「働く場を失わない」仕組みを制度化しています。

  • LGBTQ+支援
     PRIDE Index ゴールドを継続受賞。アライ(Ally)活動や社内研修を通じ、理解を深めています。

  • D&I AWARD 受賞
     育児・介護支援とLGBTQ推進の両面で評価され、社会的評価を得ています。

  • インクルーシブデザイン
     街づくりや建築の設計段階から多様な視点を取り込み、排除ではなく包摂を前提とした都市開発を実践しています。

  • 心理的安全性の確保
     1on1面談や研修を通じ、社員が安心して意見を言える職場環境を整えています。

これは野村不動産という一企業の取り組みにとどまらず、日本全体が進むべき方向性を示すものだと考えます。


💬 よくある質問(Q&A)

Q1. LGBTとLGBTQの違いは何ですか?
A1. LGBTは「レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー」の4つを表します。
LGBTQになるとそこに「Queer(枠にとらわれない人)」や「Questioning(模索中の人)」が加わり、より幅広く多様性を含む表現になります。

Q2. 性転換をした方が直面する課題はありますか?
A2. はい。勇気ある決断であっても、トイレや更衣室の利用など物理的・制度的な整備が追いついていない現場もあります。本人も周囲も安心できるよう、社会が制度として環境を整えることが必要です。

Q3. オレゴン州の制度は日本と何が違うのですか?
A3. オレゴン州では尊厳死制度や性別適合手術の保険適応が制度化されています。日本ではまだ議論が中心で、制度面での後れが目立ちます。

Q4. 企業での取り組みは医療にどう関係するのですか?
A4. 医療も企業も「人を支える」存在です。野村不動産のように多様性を尊重する仕組みは、医療にもヒントを与えてくれます。両者に共通するのは「多様性を受け入れる姿勢が信頼と発展を生む」という点です。


医療と企業に共通するもの

医療も企業も、人を支える存在です。
「多様性を尊重することは、イノベーションと信頼を生む」──これは共通の真理だと思います。
私は戸塚クリニックの院長として、性別・年齢・国籍・障がいの有無を問わず、誰でも受け入れる寛容な姿勢を大切にしていきたいと考えています。


結びに

性転換をされた先生の勇気ある選択、ニューヨークでの日常、オレゴン州の制度的支援、そして日本企業の先進事例。
これらを並べて考えると、「人を尊重する姿勢」こそが未来を拓く鍵であることが浮かび上がります。

最後に──
私のオレゴン・ラブ、ちゃんと伝わりましたか?😊

 

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